走ること。食べること。読むこと。

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走ること。食べること。読むこと。

走って、食べて、本を読む。その中で伝えたいことをかく

駅伝マン 日本を走ったイギリス人

駅伝マン──日本を走ったイギリス人

日本で何より学んだのは
やってはいけないことだった。


ランニングが大好きなイギリス人ジャーナリスト、フィンさんが
自身の記録挑戦のため、マラソンを学びに日本へ来る話。
※著者は同じ理由で日本に来る前にはケニアにも行っている。
(著者は前作で「ケニア人と走る 世界最速ランナーの秘密を探って」を発表。未訳)

 

著者は、男子マラソン100傑のうちアフリカ出身者以外の6人のうち
5人が日本人であること。女子マラソンでは11人が日本人であることに注目し
日本の長距離界の秘密を解き明かそうとする。
日本では何かが起きている と。

この本、日本長距離界に批判的な内容である。
中学から高校まで陸上をやってきた身としては
「なんでそんなことやってるの?変じゃない?」と感じている
著者のコメントがブスブスと心に刺さる。
内側にいては、日本の練習や考え方の異質さに気づかないのだ。

今のやり方が本当にいいのか? 
理由も工夫をもなく練習に取り組んでないか? 他にいい方法は?
そのためには外側の目が効果的だ。

フィンさんは言う。
「なぜ ケニア人の走り方をマネしないのか。彼らは速いのに」
それに対して日本人の回答はこうだ。
「彼らは身体の作りが違う」と。
日本人には日本人のやり方があると。

実際に手足の長さや肺の大きさが違うようだが、それも平均すれば だ。
走る能力に決定的な差を生む違いは発見されていない。
身体的特長のせいだと相手のいいところを見ず
内側で固執していては強くなれない。
世界トップのランナーや国から学べることは多いはずだ。

海外に出て外側を見てきたフィンさんが日本を見て学んだことは以下の3つ。

・舗装路はなるべく走らない。
・タイムに固執しない。
・過度な恐怖やストレスは与えない。


どれも日本人とケニア人を比較して出てきた内容だ。
つまり日本のやり方や考え方は世界トップのやっている事と逆だったのだ。
こういった気づきも外を見ないとわからない。


この間まで当然と思っていた練習方法や、考え方が
実は間違っていたと気づくには外を見て常に学ぶしかない。
自身の走り方、考え方を見直すきっかけとなった一冊。

本書には川内優輝さんや千日回峰行を達成した僧の話もある。
彼らの語る「走る意味」が非常にためになる。
共通点は「愉しむ」こと。

駅伝マン──日本を走ったイギリス人

駅伝マン──日本を走ったイギリス人